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鳥の楽園


ときどき、私は日本の虫の音が懐かしくなります。5月頃から鳴き始める「じーーーーー」という名前の知らない虫や梅雨時の蛙の合唱(これは虫ではありませんが・・)、夏のせみ、秋のコオロギなどです。それは母国を離れてみて、初めて感じるいとおしいような懐かしさです。
それと同じように、アイルランド人がどこか違う国に暮らしていたら、きっと懐かしく感じるのだろうなあと思うのが、アイルランドの鳥の声です。それぐらい、アイルランドは鳥の歌声であふれています。特に春は鳥たちにとって恋の季節、子育ての季節です。フィークルはどこもかしこも何種類もの鳥たちの声で溢れ、まるで美しい音楽を聴いているようです。
都会で育った私にとって、これほど多くの鳥の歌声を耳にすることはアイルランドに来た当時大変な驚きでした。牧草地の境はたいてい石垣か、大小さまざまな木々で覆われています。この木々の間を縫うようにノバラやツル科の植物、ブラックベリーなどが繁茂しているため、鳥たちにとっては絶好の環境なのでしょう。



縄張り意識の強い駒鳥(Robin)


美しい鳴き声の代表的な鳥は、ロビン(Robin 駒鳥)、ブラックバード(Blackbird クロウタドリ)、レン(Wren ミソサザイ)、トラッシュ(Thrush 別名Song bird ツグミ)などです。
5月初めにやってくる渡り鳥、カッコーは春の便りを伝えてくれます。「昨日カッコーを今年初めて聞いたよ」というような会話が、人々の間では毎年必ずされています。
キジ(Pheasant)は毎日のように見かけます。姿は見えなくとも、例の独特の声はかなり遠くにいても判別することができます。日本人の私は、「キジ料理かあ・・」などとつい連想してしまうのですが、もともと狩猟のためにアイルランドに輸入されたのが野生化したものです。
カモのつがいが突然湿地から飛び上がって、こちらを驚かせることもよくあります。マグパイ(Magpie カササギ)は大柄で長い尾を持つ鳥ですが、小鳥の卵を狙うこともあり天敵です。

もちろん、日本で定番の鳥もいます。ツバメは日本のツバメとは種類が違ってこちらの方が大柄ですが、毎年4月頃にはアイルランドに帰ってきて巣作りに励みます。アイルランドのツバメは、何とはるばる南アフリカ共和国から飛んでくるといいますから驚きます。
山バトもたくさんいます。カラスの類もいます。日本の都会のカラスよりも小ぶりですが、木に大きな巣を集団で作っているのをよく見ます。また、カラスの仲間でジャックドー(Jackdaw コクマルガラス)という鳥がいるのですが、これが昔住んでいた私たちの家の煙突に巣を作っていました。お世辞にもかわいいとは言えない真っ黒の鳴き声もやかましい鳥で、3月になると煙突から聞こえる彼らの鳴き声で目を覚ますという始末です。とても利口な鳥で、私たちの姿が見えると逃げるように去り、私たちが家の中に入るとまた戻ってきてギャーギャーとやります。

毎日のようにこれらの鳥に慣れ親しんでいるうちに、鳥の鳴き声で種類が分かったり、時折起こる鳥同士のいさかいにつられてつい外まで見に行ったりするようになってしまいました。今まで鳥に興味のなかった私でさえこのありさまなのですから、バードウォッチングの好きな人にとってアイルランドは必見の国ではないでしょうか。

また、稀にですがホーク、ふくろう、白サギ、鷹などが単独で飛んでいることもあります。私はふくろうをまだ一度も見たことがないのですが、夫はある夜とても遅くに帰宅途中、家畜用のゲートの上に大きくて真っ白なふくろうがひっそり立っているのを見たそうです。夫を見た途端音もなく飛び去っていったそうですが、こんな体験を私もいつかはしてみたいものです。



小枝を集めて作られた小鳥の巣。コンクリートブロックの下から出てきたもので、残念ながら親はもういませんでした



自宅の前の納屋で生まれたミソサザイの子どもたち


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