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飼育動物たち
アイルランドといえば緑の草原を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。一見自然の一部に見えるこの草原は、全て個人所有の牧畜用で、たいていの場合年間を通して人の手が入っています。フィークルもこのような土地が大部分を占めており、家畜牛と羊を中心にした農業が盛んです。
牛や羊以外にも、アイルランドの家庭で飼育されている動物は実に多彩です。
アイルランドは乗馬が盛んな国です。個人で乗馬用に馬を数頭飼っている人たちは田舎に行くとかなりの割合でいます。また、小型のポニーやロバを飼っているお宅もあります。
サドルもなしでポニーに乗る娘のリラと友だち
近所に住むハリーと働き者の馬
ミルクやチーズを作るためにヤギを飼うことも、決して珍しくありません。
また、食用に豚を短期間飼い、自分のところで太らせてから業者にさばいてもらうといったサービスを利用している友人もいます。
私の近所でロバを飼っている人も多い。昔は人の移動手段として使われたり、荷物を運ばせたりした
ニワトリ、カモ、アヒルなどを自宅の裏庭などで飼って、卵をとっている人たちもたくさんいます。我が家もこれに漏れずカモを飼っています。カモは美味しい卵を生んでくれるだけでなく、ナメクジなどの畑の害虫をどんどん食べてくれる働き者でもあります。
我が家のカモたち
ペットといえば猫や犬が一般的ですが、私の周りでは大型のガチョウやハト、クジャクを飼っている人もいました。
猫や犬でさえ、アイルランドの田舎ではペットというより半分働いてもらう意味もあって、飼っている家庭が多いようです。我が家にも猫と犬がいますが、猫は家の周りのネズミを捕ってくれますし、犬は見知らぬ人がやってきた時に吠えてくれます。番犬にはならないほどフレンドリーな小型犬ですが、役に立ってくれているのです。
家畜農家には必ず一匹犬が飼われており、農夫と一緒になって働くシープドッグの姿は、アイルランドではおなじみの風景です。
そんな動物の飼育の仕方が私は気に入っています。擬人化されたペットではなく、それぞれの役割を果たしながら持ちつ持たれつで人間と共生している飼育動物たち。自然体でいいなあと思います。