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アイルランドの主な都市
私は村に住んでいる身ですが、アイルランドにももちろん都市(City)と呼ばれる大きな町がいくつかあります。
アイルランドの首都ダブリン(Dublin)が最も大きな都市で、アイルランド共和国の人口の4分の1以上の人々が暮らしています。
ダブリン市の中心にはリフィー川(River Liffey)が流れる
アイルランドに暮らしていると、地方に住むたいていのアイルランド人たちはダブリンに親戚がいたり、息子がダブリンに住んでいるなど首都と何かしらの関係を持っているようです。また、アイルランドの主要な大学があるのもこうした都市なので、都市に数年住んだ過去を持つアイルランド人は多いです。
2番目に大きい都市であるコーク(Cork)はアイルランド南西部にある町ですが、コークの人々はよく「ダブリンにコンプレックスを持っている人たち」と揶揄されます。「コークの人たちは、コーク市こそがアイルランドの首都であるべきだと思っている」とか「ダブリンの人のことをやたらけなす」など、ちょっと笑ってしまうような話をときどき聞きます。
小ぢんまりとしたコーク市の様子
アイルランド共和国には、この二つの都市のほかにもリムリック(Limerick)、ゴールウェイ(Galway)、ウォーターフォード(Waterford)という都市があります。
事実上はイギリス領となっている北アイルランドにも、ベルファスト(Belfast)、デリー(Derry)という二つの大きな都市があります。
ベルファストと聞くとIRAのテロなどマイナスのイメージを抱く方が多いかもしれませんが、実際には北アイルランド最大の都市で経済、文化の中心であり、観光地としても人気のある町です。21世紀に入ってからは、不安定な治安やテロなどの話もありません。
デリーは、「ロンドンデリー(Londonderry)」と呼ばれることもある都市です。
しかしながら、このロンドンデリーという呼称はアイルランドに侵略してきたイングランド人があとから「ロンドン」をつけたのが始まりで、アイルランド共和国側の人々がロンドンデリーと呼ぶことはまずありません。日本のガイドブックなどにはロンドンデリーと表記されていることもあるようですが、共和国側でアイルランド人に「私はこれからロンドンデリーに行きます」などと言って「ロンドンデリーではなくて、デリーですよ」と諭された、などという話も聞いたことがあります。アイルランドの人々にとってはデリケートな部分です。
夜のベルファスト。北アイルランドに入ると、建築物も一気に英国調となる
国境に隣接した共和国側の地域住民たちにとっては、身近な存在の都市です。食料品などの買い物は北アイルランドの方が安い、という理由から頻繁に往復する住民も多いと聞きます。
デリーの町並み
これからアイルランドにいらっしゃる方にとっては、アイルランドの治安も気になるところかもしれません。
アイルランドは、基本的には治安は良いほうではないでしょうか。スリなどが蔓延しているとか銃犯罪が多発しているといったこともありません。