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1960年代のフィークルのメインストリート。家畜の売買が行われていた
一昔前のフィークル
今ではさまざまな国籍の人がそれぞれの事情(仕事、アイルランド人との結婚、アイルランドでのライフスタイルを求めて、などなど)でフィークルに住んでいますが、これはあくまでここ数十年の話。
一昔前までは、アイルランド人しか住んでいませんでした。それも、何世代にもわたってずっとフィークルの土地で暮らしてきた人たちです。現在でも牧畜業が主な職業ですが、家畜はほとんどが食肉用です。昔は乳牛が主で、搾ったミルクを毎朝村にひとつあったCreamery(バター製造所)に持っていって販売していたそうです。今ではこうした酪農業は手間がかかるわりには利益も少なく、やる人はほとんどいなくなってしまいました。フィークルのCreameryも今では姿を消し、真新しい建物に取って代わってしまいました。
トラクターなどの機械がなかった頃は、農業も家族総出で行われていた
地元の農家からの新鮮なミルクを積んだ荷車。1960年代のフィークル
また、移動手段の乏しかった昔は、村のメインストリートを中心に店が何軒も商いをしていて、食品、衣料品、農具などの日用品は全て手に入ったそうです。
車を持っていない人などほとんどいない現在では、こうしたお店も少なくなって人々は町の大型スーパーで買い物をするようになりました。しかし、フィークルでは今でも3軒のお店が村で営業を続けています。遠出をしないお年寄りたちにとってはまだまだ貴重なお店ですし、我が家も「牛乳が足りない!」なんていう時には、車で数分の村のお店に駆け込むことがよくあります。
普段は静かなフィークルのメインストリートですが、一昔前の村はずっと活気があったのでしょう。
まだ馬車が主流だった時代。男性はみなハンチング帽をかぶっていた